国民生活支えるスーパーの従業員
地球だより
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの州で不要不急の外出が制限されている。これにより人と接触する機会が大幅に減ったが、こうした中でも感染のリスクが比較的高いと考えられている場所がスーパーマーケットだ。
動画会議サービスの「ズーム」を利用するなどして、自宅にいながらも多くの人と交流できる。それでも定期的に食料などの生活必需品を手に入れるためには、スーパーに行かなければならない。
店内では、感染しないように皆が神経を使っている。店員や客を問わず、マスクやゴム手袋を身に着けることは今では当たり前となった。
筆者も米国の生活に慣れたせいか、最近まで写真などで多くの日本人がマスクを着けている光景を見ると、異様な印象を受けていた。しかし、今では状況は変わり、都市によっては、マスクの着用が義務化されているほどだ。
店内では6フィート(約1・8㍍)の距離を取るように求める張り紙があったり、レジの前で並ぶ人たちが接近しないように立ち位置を示す印が付けられている。レジでは店員と客の間に透明の仕切りが設置されている場所も多い。
しかし、すべての人がこうしたルールを守っているわけではなく、依然として感染のリスクはある。
こうした環境の下、店員たちは不安やストレスを強いられている。米メディアによると、スーパーマーケットの店員の少なくとも41人が新型コロナで亡くなったという。
医療現場だけでなく、スーパーもウイルスとの戦いの場となっている。こうした食料品店で働く従業員は全米で約300万人いるとされるが、こうした人たちによって今の生活が支えられている。
(Y)