ひどい警官の裏稼業


地球だより

 タイの民放テレビはこのほど、バンコク近郊の日系中古品店が何度もみかじめ料を要求した男女ペアの警官を訴え出たことを報じた。警察は男女が実際に警官であることを認め、事実関係の調査を約束した。

 中古品店によると、最初に現れたのは開業当初の8月。警官を名乗る男女がコピー商品の違法販売ではないかなどといちゃもんをつけ、店側から現金1万5000バーツ(約5万1000円)を受け取ると黙って去って行った。

 そして10月にも警官自称の別の男女が来店。先回同様、金を受け取ると黙って去って行った。

 さらに11月、今度は数人の男女が現れ、店に3万バーツ(約10万2000円)を要求。金を受け取り、去りはしたが、再び別の男女が現れ、さらに3万バーツを受け取った。また、警察の四つの部署に月々2000バーツ(約6800円)ずつ金を納めるよう要求された。露骨なみかじめ料の請求というわけだ。

 怒り心頭に発した店側は、「なんらやましい商売はしていない」として記者会見をし真相究明を求め、店を訪れた男女らが警官であることを警察に確認させ、内部調査を約束させた。

 市民の守護神であるべき警官が、逆に市民を食い物にするということは、後発国でしばしば起こる悪弊だ。

 こうした落とし穴にはまらないためには、弁護士がバックに控えた日本人会などに相談するのも手だ。

 少なくとも「金で解決できるなら…」などと軽はずみな行動をすることは、つけ込まれるだけで、厳に慎むべきだ。

(T)