和合の精神で統一時代開こう


韓国紙セゲイルボ

政治の正常化と経済防衛を

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6日、ソウルの大統領府で、年頭記者会見をする朴槿恵韓国大統領(EPA!時事)

 新年を迎えて自問するのは、「大韓民国共同体はどこへ向かっているのか」ということだ。不信の壁、政争の壁、不条理の壁、不況の壁に遮られて、韓国社会の危機はますます大きくなっている。壁を破らなければ、韓半島に新しい未来はない。

 だが、現実を前にして溜(た)め息が出る。押し寄せる危機があまりにも大きいためだ。韓半島周辺を見回しても国家安保を脅かす要素であふれている。

 張成沢(チャンソンテク)処刑以後、北朝鮮は最大危険要因に浮上した。金正恩(キムジョンウン)国防委員会第1委員長は昨年末、「戦争はいつすると広告を出しはしない」と言った。韓国を相手にした戦争のことだ。北の危機がいつどんな形で表面化するのか予測さえ難しい。

 こうした時こそ、朴槿恵(パククネ)大統領の「韓半島信頼プロセス」を積極的に稼働しなければならない。対話と協力で挑発の危険を減らさなければならない。

 日本と中国はどうか。日本は侵略の歴史を謝るどころか、「攻撃できる日本」を言いだしている。韓米日同盟体制も安倍首相の靖国参拝などの逆行で脅かされている。日本の政治指導者と日本人の意識を変えるために知恵を絞らなければならない。韓日間には互いに協力しなければならないことが多いのだから。

 中国が一方的に宣言した防空識別圏拡大には中国覇権主義の実情がそのまま表れている。日中領土紛争、米中の勢力衝突もどこに向かうか分からない匕首(あいくち)だ。

 自ら守る力を持てない者は屈従の道を行くことになる。大韓民国は応戦する準備ができているのか。国内が対立と分裂では対応できない。

 危機を勝ち抜く防波堤は経済を守ることだ。だがウォン・円為替レートは年末100円当たり1000ウォン線を一時割った。韓国の輸出産業は苦戦している。経常収支は昨年500億㌦を上回る黒字を出したものの、600億㌦内外の自動車貿易黒字を抜けば、事実上赤字だ。円安ショックで輸出産業が動力を失っているという意味だ。

 約1000兆ウォンに達する家計負債はいつ炸裂(さくれつ)するかも分からない時限爆弾である。政府は内需を振興させ、景気を活性化するという。方向は正しいが容易なことではない。内需を増やす唯一の方法は成長の車輪を回すことだ。

 与野党は31日、国家情報院と公務員の政治・選挙介入を遮断するための法案を通過させた。もうこれ以上大統領選挙を問題にしてはならない。民生に取り組み、国を心配する政治本来の姿に戻らなければならない。6月には地方選挙がある。政治正常化の試金石になる。

 国民は昨日より今日がより良いことを願う。相手を貶(けな)して利益を得、国を泥沼戦に引きずり込む政治を望む人はいない。政治が本来の位置に戻る時、分裂と対立の芽を切り取って、和合を編み出すことができる。危機を防いで韓半島統一時代を開く真の力は和合の精神だ。

(新年社説1月1日付)