韓半島統一の機会なら逃すべきでない


韓国紙セゲイルボ

 私たちがよく見る韓半島が中心にあって両側に大陸が広がっている世界地図は安定感と均衡感を与える。地図の上下をひっくり返してみれば、太平洋とインド洋が韓国の前庭のように見え、「韓国が世界の中心だ」というスローガンがもっともらしく聞こえる。

 この地図を大衆に広く知らしめた人は金在哲・東遠グループ会長だ。「地図を逆に見れば韓国人の未来が見える」という本を出版し、「韓半島はユーラシア大陸東方最後の端にぶらさがった半島でなく、ユーラシア大陸を踏み台として広い太平洋の海原に向かって力強くほとばしる姿」と強調した。逆さ世界地図は発想の転換だ。

 「火の海」「鼻血戦略」のような殺伐とした戦争の狂気が渦巻き、「核ボタン」の威嚇が横行する韓半島に暖かい春風が吹いている。平昌冬季五輪が春の伝令となって、南北首脳会談、米朝首脳会談を導いた。

 統一は盗人のごとくには来ず、招待された客として来れば良いという欲も出てくる。北朝鮮の非核化の意思を信じられないといって無視するまではできない。核実験場廃棄宣言を「偽装ショー」だという自由韓国党のように論じるのは、ことを成そうとする姿勢ではない。韓半島平和に反対しないなら、歴史的な世界的行事に協力しなければならない。

 韓国党は、「北朝鮮が核実験中断でなく核を廃棄して経済発展に総力を傾けるという真正性があるならば喜んで北朝鮮を助ける用意がある」と述べた。そのためには、慎重を期し精魂込めて二度とない機会を生かすべきだ。

(金起弘論説委員、4月23日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。