平昌でも感じない“オリンピック熱気”


韓国紙セゲイルボ

 京江線KTXに乗ってソウル駅から平昌冬季五輪会場に向かった。万鍾駅で残念な光景が広がっていた。線路脇に油類貯蔵タンクが立ち、軍事施設のようで緊張した。

 屯内駅を過ぎて平昌駅に到着した。「歓迎、2018平昌冬季オリンピック」の垂れ幕と虎と熊のマスコットが手を差し出す姿を期待したが、冷たい風が吹いていた。競技場の案内板もない。地域の中心というだけで競技場が一つもない所に「平昌駅」の名前を付けたのだ。

 開閉会式場は、その次の珍富駅で降りなければならない。ジャンプ、アルパイン競技などを見ようと平昌駅でなく珍富駅に降りる人がどれくらいいるだろうか。外国人などがネットで切符を購入する時、混乱を起こさないだろうか心配になった。

 江陵の競技場近隣に設置された冬季五輪広報体験館はみすぼらしく見えた。コンテナボックスを積んで急造した仮設建物だった。五輪広報施設というにはあまりにも手抜きである。写真陳列と動画の反復。ラフな服装のアルバイトが案内している。広報館を見て感心する人は1人もいなかった。

 総点検し、最終リハーサルをしていてもおかしくない12月だ。開幕2カ月前なのに接客準備が終わっていない。競技場工事が未了の所もある。北米アイスホッケーリーグ(NHL)が出場をボイコットし、ロシアまで出場停止だ。平和五輪プロジェクトを打ち出しながら、競技をまともに行う準備ができたのか心配だ。

(ハン・ヨンゴル論説委員、12月8日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。