北朝鮮で「民衆蜂起」の可能性高まる
亡命公使が米議会で証言
北朝鮮の元駐英公使で昨夏、韓国に亡命した太永浩氏は1日、米下院外交委員会の公聴会で証言し、北朝鮮でこのところ経済や文化に対する政府の監督が弱まり、「民衆蜂起」の可能性が高まっていると指摘、米国は軍事・外交圧力とともに「ソフトパワー」を駆使すべきだと訴えた。
太氏は「北朝鮮内で大きな、予想外の変化が起きている」と強調、韓国のテレビからの情報や密輸された映画やアニメを通じて「民衆は現状について徐々に気付き始めており、民衆蜂起の可能性がますます高まっている」と訴えた。
その上で太氏は、文化やメディアなどソフトパワーを駆使することで「(戦争を行わずに)旧ソ連や東欧の社会主義国家で成し遂げたのと同じ目標をいずれ達成できる」と、軍事的圧力頼みの米国の対北朝鮮政策に懸念を表明した。
また、北朝鮮軍の将校らは「何かあれば現場の判断でボタンを押す訓練を受けている」と、米軍からの発砲などが全面衝突に発展する可能性に懸念を表明した。
(ワシントン・タイムズ特約)