綻び露呈した大統領制、内閣制へ改憲すべき
韓国紙セゲイルボ
社会の変化のスピードが急なのに対して、政治のそれは驚くほど遅い。軍部独裁終息、大統領直選制改憲を勝ち取った1987年体制が破綻しているのはそのためだ。
現在の大統領制は相手に1%だけでも勝てば全てを持って行き、残り49%は無視される制度だ。したがって反対のための反対、極端な対立という悪循環を繰り返す。
大統領中心制の長所は安定した国政運営と迅速な意志決定だが、今やこの二つのどれもが正しく作動しない。さらに歪曲(わいきょく)された大統領権力は昨今の崔順実事態のような秘線実力者による国政壟断を引き起こし、直選制以降の6人の大統領全員が同様な問題を引き起こした。
これは大統領個人の問題でなく権力構造の問題である。前任政権追及、任期5年による政策推進の限界、大統領と議会の対立、官僚社会の弊害、大衆迎合主義に伴う準備のない大統領選挙走者の登場などの問題が生じているのだ。
これらに対応するために権力分散型内閣制改憲を主張する。これは時代精神になった。いまや「大韓民国を変えなければならない」という国民の意思から、「どのように変えるか」という答えを引き出す時になっているのだ。
変化の対象は政権でなく統治体制だ。変化の目的は選挙勝利でなく国民の勝利だ。変化の時期は次ではなく、まさに今だ。旧体制(アンシャンレジーム)を克服して、新しい第7共和国を開く改憲として帰結されなければならない。
(鄭柄國(チョンビョングク)セヌリ党議員、12月20日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。