“主人精神”が足りない韓半島で遠ざかる統一
韓国紙セゲイルボ
韓国が継続的な経済成長をして、先進国になるためには統一の道しかないと異口同音に言う。しかし、統一は遠ざかるように見え暗澹(あんたん)たる現実だ。
一時、われわれはドイツ統一がモデルとなると騒ぎ立てた。ドイツと韓国は第2次世界大戦後の同じような分断国だったが、ドイツの例はわれわれに役に立つことはなかった。両国はあまりにも違ったためだ。分断の経緯が異なることはもちろんだが、何よりもドイツには主人精神があった。一方、植民地として分断された韓国は主人として考える余裕もなかった。
われわれは独立運動の時も分裂し、解放後、国連監視下での南北総選挙も北朝鮮の拒否で実現できず、分断されてしまった。韓国の分断は東欧圏の共産化というソ連の野心によって始まり、韓国動乱と共に休戦で固まった。分断の最初の原因であるソ連が崩壊したのに、われわれはまだ分断状態にある。
分断の原罪はわれわれの慢性的な党派争いと分裂にある。現在もその分裂は加速されている。韓国は経済力はほとんど先進国に肉迫しているのに、国家のアイデンティティーを基準として見れば、主人精神が足りない。歴代政権自体が自ら国家アイデンティティーを否認する政争を憚(はばか)らなかった。
総選挙でセヌリ党、共に民主党、国民の党、正義党などが繰り広げる戦いはあたかも三国統一の解体過程と同じだという印象をぬぐえない。せめて統一を夢想してみる。
(朴正鎮(パクジョンジン)文化評論家、4月12日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。