無能・無責任国会は選挙の投票で審判を


韓国紙セゲイルボ

 新年が明けたが政界を見ると暗鬱(あんうつ)なだけだ。立法府からは何の責任感も目標意識も見いだせない。韓国政治がどこへ行っているのか情けない。4月に総選挙が迫っているが、選挙区は消え、不法選挙運動に対する選管委の取り締まりも一時的に止まるという初めて状況が待ち構えている。

 新しい政治を推進する第3の勢力に対する熱望と期待を確認することができる。既成政界の無能、安易さ、無責任さに嫌気を起こしているためだ。自分たちの内部論理と私的利害関係に埋没して、国民の考えは眼中にもない無礼な既成政界に対する喪失感と怒りはすでに限界に達した。

 虚しくも新政治民主連合の共同創始者である安哲秀(アンチョルス)、金ハンギル議員は離党した。近い将来、東橋洞系(旧金大中(キムデジュン)派)を中心にさらに離党が予想される。文在寅(ムンジェイン)代表を中心にした残留勢力は現在の状況を招いた原因に対する真剣な反省と省察もなしに、突然党名だけを変えた。

 与党は野党の分裂が自分たちに有利だという安易な計算で、既得権争いを行っている。戦略公認と選挙区決定、政治新人加点および決選投票制などの公認規則をめぐる派閥間の争いが漸次佳境に入る。

 無能な国会、無責任な政界の直接的な被害者は有権者である。沈黙する多数の有権者が投票で審判する準備ができている。最近の選挙で絶妙の均衡感覚で予測できない結果をもたらした賢明な有権者が見守っていることを政界は肝に銘じなければならない。

(尹鍾彬(ユンジョンビン)明知大教授・未来政治研究所長、1月6日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。