長期的計画なき韓国外交 危険な当局者の大言壮語


韓国紙セゲイルボ

 尹炳世(ユンビョンセ)外相は、「米中双方からのラブコールを受ける状況はジレンマでなく祝福」と言った。あきれた言葉だ。外交の目的が何か。国と国民の生命を守ることだ。大韓民国の外交は長期的な計画の中で周到綿密に戦略的に動きながら、懸案別に柔軟に対応しているのか。原則なしで顔色を読み、臨機応変で切り抜けることを能力だと勘違いしてはいないか。

 周辺国の外交政策は長期的で一貫性がある。中国の習近平政府の大国野心は空から降ってきたわけではない。約30年前、鄧小平が立てた指針から始まった。彼は後継者に隠忍自重して、力が米国と対抗したら奮い立てと言った。

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)推進や、サード(THAAD=終末高高度防衛)ミサイル反対は予想されたことだった。

 日本も一時、野党政権があったが、保守右派の政権が続いている。独島(竹島)挑発は長期戦略次元で進行されている。米国は「過去は過去、未来は未来」として、日本の肩を持つ。国内世論まで右傾化してきており、日本の独島挑発は日増しに激しくなると見なければならない。

 悪の枢軸・北朝鮮はどうなのか。たとえ世界的に指弾を受けようと、既に核保有国の認定を受けた状況だ。

 三重四重の波高が韓国を襲っている。急変する周辺情勢の変化に対し、非常に古くさい朝鮮時代式外交パラダイムにとどまっていれば百戦百敗するだろう。外交当局者の大言壮語が危険なのはそのためだ。

(白永喆〈ペクヨンチョル〉論説委員、4月10日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。