真の韓国文化発信する劇場「圓覺社」の復元
韓国紙セゲイルボ
1990年代後半から始まった韓流ブームは韓国を全世界に知らせることに寄与した。ドラマ、Kポップなど文化コンテンツは中国や日本、欧州まで人気を呼んでいる。
しかし、これらは世界の口に合うように脚色された大衆文化にすぎない。韓国訪問観光客1000万人時代を迎え、世界の人に出せる真の韓国文化とは何だろうか。
パンソリ、唱劇など、韓国の情緒と伝統を代弁する公演文化が消えて久しいが、それは活動空間がないことが原因の一つだ。
ソウル鍾路区唐朱洞に「圓覺社(ウォナクサ)跡」の表示石が残っている。圓覺社は大韓帝国を宣言して先進文明導入のために努力した高宗(コジョン)(在位1863~1907年)が国家の雰囲気を一新して、新しい近代国家への変革を試みるために1902年に建設した最初の王立劇場だ。名実共に近代式公演文化の揺籃(ようらん)であり、1914年に焼失するまで堅固な位置を守ってきた。
鍾路区は圓覺社の歴史性と意味に鑑み、2013年7月から専門家による考証と文献参照を行い、当時の圓覺社の位置と建築様式を確認して復元を推進中だ。13年末には各界各分野の元老が参加し、「圓覺社復元のための発起人懇談会」も行った。
圓覺社は伝統建築様式を残す重要な建物というだけでなく、110年前に実在した歴史的・文化的空間を文化中心地の鍾路区に復元するということ自体に大きな意味がある。
(金永椶〈キムヨンジョン〉ソウル市鍾路区庁長、2月16日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。