「十常侍ゲート」で韓国野党が攻勢
韓国紙セゲイルボ
“秘線”解明に国政調査要求
野党・新政治民主連合は1日、「鄭ユンフェ氏国政介入疑惑」を「十常侍ゲート」と規定して波状攻勢を繰り広げている。「十常侍」とは中国後漢末期霊帝の時代に専権を振るった宦官(かんがん)の集団をいい、朴槿恵(パククネ)大統領の側近を指している。
新政治連合の文喜相(ムンヒサン)非常対策委員長は1日、国会で開かれた「“秘線”(秘密ライン)実力者国政壟断(ろうだん)真相調査団」最初の会議で、「過去の歴代政府でも、政権末期でなければ見られない、奇怪なことが起こっている」として、「“秘線”実力者の何人かが国政を壟断しているならば、どの国民がこの政府を信頼できるか」と指摘した。
続いて真相調査の必要性を強調し、「早期に“秘線”実力者による国政壟断に関する常設特検1号、または国政調査を直ちに断行することをセヌリ党に強力に求める」と述べた。
議論の焦点が「大統領府文書の外部流出」へとずらされることに対しても警戒する雰囲気だ。丁世均(チョンセギュン)非常対策委員は、「朴槿恵政権の宮廷で悪臭が漂っている」として、「鄭ユンフェゲートの本質は“秘線”実力者の国政壟断であって、文書流出ではない」と釘(くぎ)を刺した。
朴完走(パクワンジュ)院内報道官も、「文書流出が事件の核心だとみる人は大統領府とセヌリ党しかいない」とし、「“秘線”実力者の存在と、彼による国政介入疑惑が事の本質だ」と強調した。
朴スポークスマンは、「大韓民国最高権力機関の公式文書を、セヌリ党が強調するように『ビラ』水準というのは、朴槿恵政府の公式文書の信頼性を自ら否定するもの」と反論した。
“秘線”実力者の存在有無、彼らの国政壟断疑惑の実体的真実を糾明するためには、まず運営委を招集して、大統領府の金淇春(キムキチュン)秘書室長、李在萬(イジェマン)総務秘書官、チョン・ホソン第1附属秘書官、アン・ポングン第2附属秘書官など当事者を直接呼んで、疑惑を糾明しなければならないということだ。
党指導部の発言も強硬になっている。朴智元(パクチウォン)非常対策委員は、「任期3年目にも入ることができない大統領のレームダック化は国家的不幸」とし、「鄭ユンフェ氏と『十常侍』の専横が事実ならば、司法処理して国政調査を直ちに実施し、国民的疑惑を解消しなければならない」と追及した。
(キム・タルジュン記者、12月2日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。