問われる「欧州の存在感」


 ウクライナ危機の構図は明確だ。ロシアはウクライナのNATO加盟を拒否し、NATOの東方拡大に強い警戒心を有している。クリミア半島の併合は主に「少数民族のロシア系住民の権利保護」の側面があったが、今回はロシアの国家安全保障問題が絡んでいる。

 ロシアはソ連時代から自国の国境線周辺に緩衝地帯を設け、敵国が自国の国境線に直に接することを避けてきた。ウクライナがNATOに加盟すれば、ロシアは否応なしに西側と直接対峙することになるため、これを絶対に容認しない。


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