在仏イスラム団体 過激派排除へ新組織


モスク

 パリのモスク(イスラム礼拝所)と三つのイスラム教徒連盟が21日、在仏イスラム教団体を代表するイマーム国立評議会(CNI)をパリに設置する式典を行った。設立目的は、在仏のイスラム教聖職者イマームの任命について政府の意向を反映させるためだ。過去に在仏イマームの中に過激な聖戦主義で信者を扇動し、テロに駆り立てた疑いがあることから、政府が長年要請していた。

 パリ大モスク(GMP)のシェムスエディヌ・アフィズ教区長は、約200人のイスラム教幹部やモスク代表者の前で、「きょうは歴史的な日だ」と宣言。「フランスのイスラム教徒とすべての市民に対する私たちの責任を明確にする」と付け加えた。同プロジェクトは、サルコジ政権時代の2007年以降、何度も試みられたが挫折し、イスラム教による分離主義が同国を悩ませてきた。

 同団体はGMPに加え、仏イスラム評議会、仏イスラム教徒同胞団、仏イスラム協会連合会(FFAIACA)によって設立された。4連盟の代表イマームはCNIの法令に従い、満場一致でイマーム・バ・アマドゥ師を代表に推挙した。

(パリ 安倍雅信)