マクロン氏 カブールに「安全区域」を
英仏、安保理緊急会合で提起へ
フランスは27日、アフガニスタンからの避難作戦を中止した一方、マクロン仏大統領は30日に開催予定の国連の緊急安全保障理事会(5カ国)で、アフガニスタンの首都カブールに人道的支援活動の継続を可能にする安全区域を設置するよう正式要請を行う考えを29日付の仏週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ紙上のインタビューで明らかにした。
安全区域は、アフガニスタンからの退避を希望する人々を支援するのが目的で、英国と共に安保理の緊急会合で提起すると述べ、「安全区域は国連の管理下で、人道的活動の継続を可能にすると定義される」としている。
マクロン氏は「これは非常に重要であり、国連が緊急時に行動するための枠組みを提供し、とりわけ、すべての人々を彼らの責任の下に置き、国際社会がタリバンに圧力をかけ続けることを可能にするだろう」と述べた。米軍が31日に撤退する前の27日夜にフランスは救出活動を終了した。
両国首脳はタリバンとの交渉を開始していることを明らかにしており、31日以降に高まるリスクに対して「出国を希望するアフガニスタン人を保護する」ために全力を尽くすと表明している。さらにフランスはタリバンとも良好な関係を持つカタールの助けを期待しており、「空輸作戦を手配したり、特定の航空会社に協力要請したりする可能性がある」とマクロン氏は語った。
(パリ・安倍雅信)