中・高生対象にワクチン接種 フランス


 

 フランスのブランケール教育相は22日、国内の中学校と高校を通じた新型コロナウイルスのワクチン接種を、希望する12歳以上の生徒を対象に、9月の新学年度の初めに開始する方針を明らかにした。日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュのインタビューで明らかにした。フランスは全土でインド由来のデルタ株が猛威を振るう感染第4波に襲われている。

 フランスでは今夏、12~17歳の青少年の約55%が、1回目の接種を完了する予定だ。ただ、政府の今後の方針に対して、接種場所や動員される人材が十分ではないとの懸念の声も上がっている。

 同教育相は、クラスで生徒の感染が確認された場合、ワクチン接種を受けた生徒は、(濃厚接触者として)7日間の自主隔離は必要ないとの認識を示した。「ワクチン未接種の生徒は、少なくとも1回接種を受けた生徒よりも危険な状況にある。危険な接触が彼らにあった場合、家にいるように要請することは当人と他の生徒を保護することになる」と説明した。

(パリ・安倍雅信)