実証と心をつなぐ交流と 「KANO」を観て感じたこと


山田寛

 台湾映画「KANO」を観た。1931年、日本統治下の台湾から甲子園の全国中等学校野球大会に出場し、準優勝した嘉義農林学校の実話である。

 当時そのまま、せりふの90%が日本語で、台湾の出演者も懸命に日本語を話している。日本人、台湾人、台湾先住民の若者が民族の壁を越え、心をつないで甲子園の夢に挑んだ。同じ頃、八田與一(はったよいち)氏が台湾南部に東洋一のダムと用水路を建設し、100万農民を支えた実話も盛り込んでいる。


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