共産化防ぐため沖縄米軍駐留

世日クラブ

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牧野浩隆・元沖縄県副知事を講師として開かれた世日クラブ講演会15日、都内

 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)は15日、都内で、世界日報創刊40周年を記念し、稲嶺恵一・沖縄県知事時代に2期副知事を務めた牧野浩隆氏を講師として招き「日本の安全保障と沖縄~スターリン・ソ連の欺瞞性と国内左派の妄想」と題した講演会を行った。

 牧野氏は「終戦後、ソ連は米英が提案した国際的平和体制を築くことに合意し、ソ連はその“証”としてコミンテルンの解散まで表明しながら、後にこれを反故(ほご)にしたため、米国は対日講和政策を転換させて沖縄を日本から分離して軍駐留をせざるを得なかった」とし、沖縄米軍駐留の出発点はソ連の共産主義拡大を防ぐことにあったと強調した。

 また牧野氏は「現在、名護市辺野古への米軍基地移転に反対している先達は、外部から共産化を目指すスターリンに呼応した日本共産党」と指摘し、「応分の負担を覚悟すべきだ」と述べた。

 辺野古移設をめぐり翁長雄志沖縄県知事が仲井真弘多前知事による埋め立て承認を取り消したことについて牧野氏は「真意が分からない」と述べ、普天間飛行場の危険除去に向け日米政府と県が合意した辺野古移設が、民主党政権時の「最低でも県外」という方針で迷走したことに言及した。

 冒頭にあいさつした近藤会長は「沖縄の基地問題は安全保障や環太平洋の民主主義国家という観点からきちんと解決してこそ、日本と世界の平和を保つことができる」と語った。