各党首選に注目度の差 支持率に繋がらぬ国民民主
ネットや青年動員も実らず
9月は国民民主党代表選、自民党総裁選が行われたが、双方の注目度の差は大きかった。
国民民主党の機関紙「国民民主」(9・21)は、4日の代表選結果を受けて「玉木雄一郎新代表を選出」の見出しで結果を報告。代表選のあった臨時党大会で玉木候補は、「国民民主党が一番しなくてはいけない改革を『格差を放置する今の政治を根っこからたたきなおし、不平等と利権をただし、公正な社会をつくる改革』とし」たと訴えた。
しかし、マスコミの注目度の格差の方が党として深刻だろう。玉木、津村啓介両候補の舌戦に同党も選挙イベントを企画。同紙で「代表選挙プレイバック/オープンな政策論争で清新さアピール」と題して、8月22日からの運動を紹介した。
まず、「全国16カ所で街頭演説会」では「ネットでライブ中継し、玉木候補が主張した『コドモノミクス』『第3子以上に1000万円』はTwitterのトレンドワードにもなり、論議を呼んだ」という。
ほかに「学生との政策討論会で厳しいチェック」「質問はすべて女性/男女平等参画イベントin札幌」、告示日の全国青年大会を皮切りに全国6カ所で1回90分の「候補者討論会で深掘り議論」「ネットからの質問に即答/候補者ライブトーク」。「大学生が候補者に直撃取材」では両候補の車に大学生が乗って質疑応答を、ツイッターや動画で発信―などだ。同紙で初めて知る内容もある。
一方、自民党機関紙「自由民主」は9月18日号で「総裁選 安倍・石破両氏が立候補」、25日号で安倍晋三、石破茂両候補の所見演説会、日本記者クラブ公開討論会などが載るが、既にマスコミが詳しく報道。時事通信の世論調査では、安倍内閣支持率は8月に比べ3・2ポイント増の41・7%、不支持率は2・3ポイント減の36・6%と7カ月ぶりに支持率が上回った。総裁選効果ありだ。
しかし、国民民主党の支持率は7月0・6%、8月0・5%、9月0・4%で代表選効果はない。注目度格差の是正は政権担当能力を付けることだろう。
編集委員 窪田 伸雄





