12歳少女が男と駆け落ち?


地球だより

 フィリピンではソーシャル・ネットワーキング・サービスのフェイスブックが庶民にまで深く浸透し、まさにライフラインのような存在となっている。もはやアカウントを持っていない人を探すのが難しいほどだ。幼い子供も例外ではなく、親の知らないところで危うい人間関係を築いてしまうことも多い。

 このほどマニラ市で35歳の男が人身売買などの容疑で逮捕された。男はフェイスブックで出会った12歳の少女と駆け落ちを計画し、セブから船でマニラを訪れていた。

 少女によると男は当初25歳と自己紹介し、少女も17歳と年齢を偽っていたという。交流を続ける中で互いに本当の年齢を明かしたが、関係は壊れるどころかさらに深まっていった。少女は「愛に年齢は関係ない」と地元メディアに話している。

 男は少女にセブ島に来るように船代を送金したが、未成年者の少女は一人で船に乗ることができず渡航は失敗に終わる。ここで両親に男との関係がバレてしまい、関係を断つように言われるが、それでも二人は連絡を取り続けた。男がマニラを訪れて駆け落ちすることになったが、心配した両親が警察に通報し、少女との待ち合わせ場所に現れた男は逮捕された。

 フィリピンでは両親の許可なく、血縁でない未成年者と一緒にいるだけで逮捕されるお国柄だ。フェイスブックで出会った女性と実際に会ったところ、実は相手が未成年者で逮捕された外国人も少なくない。ネットでの出会いは、男女どちらにとっても危険が潜んでいる。

(F)