ブラジルのチョコレートいっぱいの復活祭


地球だより

 イエス・キリストの復活を記念する「復活祭(イースター)」は、世界最大のカトリック人口を誇るブラジルにおいて特別な意味を持っている。ブラジル中の教会で荘厳なミサ等が行われる(今年は4月20日)。

 ブラジルで初めて復活祭のミサが行われたのは1500年4月26日。ポルトガル人がブラジルに初めて上陸した5日後のことで、フランシスコ会の宣教師がミサを執り行ったとされている。

 子供たちにとって復活祭(イースター)は、チョコレート製の「イースター・エッグ」を両親や親戚からもらう1年に1回の大イベントだ。

 「イースター・エッグ」の起源にはいろいろあるが、春の再来を告げるヨーロッパの祭りが起源ともされる。「卵」は復活を象徴するとも言われ、国や地域によって卵の扱い方は違う。ブラジルの場合は卵の形をしたチョコレートとなるわけだ。

 毎年、4月に入りイースターが近づくと、ブラジル中のスーパーマーケットに大小さまざまの卵型チョコレートがぶどう棚のように陳列される。もはや、この時期のブラジル名物といってもよい光景だ。

 チョコレートの中は大抵が空洞になっており、大きな卵の中には、子供たちの興味を誘うように、男の子にはバットマングッズやミニカー、女の子にはバービーアクセサリーなどのおもちゃが入っている。

 このイースター・エッグ、決して安いものではなく、おもちゃが入ったものになると一個当たり数千円にもなる。子供にとっては待ちに待ったイベントだが、大人にとっては毎年頭の痛い時期なのだ。

(S)