日本食が多様な食ドンキ出店
地球だより
総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」が今月末、シンガポール6号店となる「ドンドンドンキ・Jキューブ店」をジュロン地区に出店する。
「ドンドンドンキ」はほぼすべての商品が日本製という、日本産の生鮮食品や加工食品、日用品など日本の商品販売に力を入れてきたが、「Jキューブ店」は食品に特化したスーパーマーケット型の店舗となる。「ドンドンドンキ」初の寿司バーや360席の大規模フードコートなどを併設し、総店舗面積の半分以上がフードコートが占める「食のドンキ」が売りだ。
これまで耐久性の高さや美しさなどから日本の商品は人気があった。ただ、若者が多く消費マーケットが右肩上がりの東南アジアで日本からの出店攻勢は一巡した感があり、日本製というブランド頼りの店舗形態だけでサバイバルしていくには力不足となっている。
その点、いい商品を廉価でというコンセプトだけでなく、多様な日本食を集め、祭りのようなエンターテインメントにしてもってきた点は興味を引く。
ドンキといえば、狭い通路と商品の山積みというジャングルの中を歩くようなスリリングさが若者の心をとらえてきた。シンガポール店でも、5号店までその形態は変わらなかったが、多くの若者はどこに何があるか不思議と分かる。そのジャングルのような商品形態そのものをレストラン食にもってきた「食ドンキ」が当たるのかどうか、ドンキの海外出店形態をも決めかねないことだけは確かだ。
(T)