ウィーン発コンフィデンシャル
フランシスコ法王の「過去問題」
「過去(歴史)問題」は決して日韓中3国の独占テーマではない。世界に約12億人の信者を有するローマ・カトリック教会最高指導者ローマ法王のフランシスコも例外ではないのだ。 南米アルゼンチンのブエノスアイレス大司教(ホル…
21世紀の“招かれざる客”と「壁」
米ホワイトハウスは周辺の塀に鉄条網を付けるなど、警備の見直しに取り組んでいる。テロリストなど“招かれざる客”の侵入を防止するのがその狙いだ。世界の政治を主導する米国の中枢、大統領職務室があるホワイトハウスの警備は厳重で…
旧約の「妬む神」を聖書から追放?
聖書は世界最大のベストセラーと呼ばれて久しいが、ドイツのプロテスタント教会(新教)では、天地創造から預言書まで39巻から構成された旧約聖書を聖典から排除すべきかで議論を呼んでいるという。独週刊誌シュピーゲル最新号(5月…
日本は韓国の「誰」に謝罪すべきか
日本の人気作家・村上春樹氏が共同通信社とのインタビューの中で、「ただ歴史認識の問題はすごく大事なことで、ちゃんと謝ることが大切だと僕は思う。相手国が『すっきりしたわけじゃないけれど、それだけ謝ってくれたから、わかりまし…
「同性婚」支持者のどこが間違いか
同性カップルに「結婚に相当する関係」と認めて「パートナーシップ証明書」を発行することを盛り込んだ東京都渋谷区の「同性婚」条例(正式名称「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」)が施行したことから、日本で…
「国連の精神」に反する韓国の外交
韓国聯合ニュースによると、韓国国会外交統一委員会は22日、国連に8月14日を旧日本軍の慰安婦被害者追悼の日に指定するよう上程したという。8月14日は韓国光復節(植民地解放)の1日前であり、慰安婦だった金学順さんが199…
共産主義世界観は消滅していない
昨年12月14日に実施された総選挙で日本共産党が躍進したことを受け、「共産党へ警戒を怠るな」という趣旨のコラムを書いたところ、「日本で共産党政権が誕生する可能性は皆無に等しい。大多数の国民は共産党を支持していない」とい…
テロリストに狙われる国連記者
イスラム教過激派テロ組織から脅迫状を受け取った友人の国連記者の近況を紹介する。ここではX氏と呼ぶ。アラブのイラク出身だ。 1年ほど前だ。X氏が「君、脅迫状が届いたよ」というではないか。何事が起きたかと聞くと、イスラム…
中国首相の「先達の罪」発言から学ぶ
共同通信は14日、北京発で以下の記事を発信してきた。 「中国の李克強首相は14日、北京の人民大会堂で河野洋平元衆院議長が会長を務める日本国際貿易促進協会の訪中団と会談し、歴史問題に関して『指導者は先達の罪も背負うべき…
“モレシゲ検事”の危機
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 洪準杓(ホンジュンピョ)検事を育てたのは、腐敗との戦争だった。1993年、金泳三政府が発足し、洪検事は検察総長(検事総長に相当)を目指す上官の李健介氏を落馬させ、前政権で飛ぶ鳥を落…
「世界宗教」の勢力図が変わる時
世界はイスラム教スンニ派過激武装組織「イスラム国」の蛮行に直面し、その対応に苦慮している。国際社会は、古代アッシリア帝国のニムルド遺跡を破壊し、異教徒を殺害続ける「イスラム国」の狂気に恐れを感じている。その蛮行の原動力…
同じように「半世紀」が過ぎたが……
オバマ米大統領とキューバのカストロ国家評議会議長は10日午後、パナマ市で開幕した米州首脳会議で互いに挨拶し、握手を交わした。欧米メディアは“歴史的な握手”と報じた。それに先立ち、ケリー米国務長官が9日、パナマ市内でキュ…
コックピット内の「操縦士の事情」
インド国営航空エア・インディア機のコックピットで今月5日、機長と副操縦士が喧嘩を始め、殴り合いとなったが、飛行機は目的地の首都ニューデリーに無事到着したというニュースが流れてきた。 現地からの情報によると、西部ジャイ…
イエスの血液型は「B型」だ
2000年前のイエス・キリストの遺骸を包んでいた布といわれる「聖骸布」が今月19日から6月24日までイタリア北部のトリノ市で一般公開される。5年ぶりの聖骸布公開だ。多くの人々が既に予約しているという。 同布は西暦20…
コール元独首相の淋しい隠居生活
忘れられてしまった感はあるが、忘れ去るには余りにも大きな存在だった。東西両ドイツの再統一の立役者ヘルムート・コール氏のことだ。同氏は3日、85歳を迎えた。同氏は連邦首相として1982年から98年まで16年間、戦後最長在…
パレスチナの対イスラエル包囲網
世界の目は今、スイスのローザンヌで開催中の国連常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国とイラン間のイラン核協議の行方に注がれている。イランの核兵器製造を恐れるイスラエルは「イランに核兵器製造の余地を与えるいかなる合意にも…
習近平国家主席に暗殺の危機?
政治家は程度の差こそあれ想定外のハプニングに遭遇する危険性を抱えている。無数の人々と接する機会が多いこと、そして全ての人がその政治家を好ましいと考えているわけではないことがある。極端な場合、今回のコラムのテーマである「…
コンピューターが操縦桿を握る時
欧州内の飛行機便は安全だ、と久しく信じられてきたが、24日のドイツ機の墜落事故はその伝説を無残にも消し去ってしまった。スペイン・バルセロナ発ドイツ・デュッセルドルフ行きのドイツのジャーマンウィングス機(エアバスA320…
北アフリカは世界のテロ発信地
チュニジアの首都チュニスのバルドー博物館襲撃テロ事件(3月19日)は北アフリカがイスラム過激派テロ組織の主要拠点となっていることを改めて明らかにした。オーストリア日刊紙プレッセ(19日)は、「北アフリカはテログループに…
バチカンと中国の正常化への道
バチカン法王庁のナンバー2、国務省長官のパロリン枢機卿は中国共産党政権との対話促進を強調する一方、香港カトリック教会の最高指導者を退位した陳日君枢機卿( Joseph Zen Ze-kiun )は、「中国政府はバチカン…
法王フランシスコの“予感”と使命
世界に約12億人の信者を有する世界最大キリスト教、ローマ・カトリック教会の最高指導者ローマ法王フランシスコはメキシコのテレビ放送とのインタビューに応じ、その中で、「自身の法王の在位期間は4年から5年、ひょっとしたら3年…
ユムケラー氏の辞任表明を歓迎
潘基文国連事務総長が2013年に新設した「全ての人のための持続可能なエネルギー」(SE4ALLL)機関の事務総長特別代表、カンデ・ユムケラー氏は12日、今年7月をもって辞任するとアドバイサリー・ボートに通達した。同氏の…
元首相と呼ばれる政治家の「心構え」
当方はこのコラム欄で「元首相たちの懲りない『反日発言』」を書き、元首相の一人、鳩山由紀夫氏の中国訪問時での国益無視発言などを批判した。その鳩山氏は10日、クリミア半島を訪問し、「クリミアのロシア併合は合法的だった」と述…