ウィーン発コンフィデンシャル rss

独仏で「反イスラム主義」への警戒心

 仏風刺週刊紙「シャルリーエブド」本社襲撃テロ事件直後、「言論の自由」が大きなテーマとなり、パリで開かれた反テロ国民行進では、多くの国民が「私もシャルリー」という紙を掲げ、テロリストに10人のジャーナリストを殺された風刺…

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イスラム過激派が提示した問題

 フランスの風刺週刊紙本社とユダヤ系商店への襲撃テロ事件は欧州全土に大きな影響を与えている。フランスのテロ事件を米国内多発テロ事件に倣って、“欧州の9・11テロ事件”と呼ぶ西側テロ専門家もいるほどだ。  米国では、9・1…

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サウジは公開「むち打ち刑」を止めよ!

  ルプスの小国オーストリアでフィッシャー大統領とファイマン首相が珍しく意見を異にしている。同じ社会民主党出身だが、ファイマン首相は「脱退も辞さない」と主張すれば、大統領は「まあまあ、対話の促進は重要だから」と宥める、と…

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4人はユダヤ人ゆえに殺された

 武装した2人のイスラム過激派テロリストが7日、パリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」本社を襲撃し、自動小銃を乱射し、編集長を含む10人のジャーナリストと、2人の警察官を殺害するというテロ事件が発生した。その直後、別の1…

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本当に「全ては許される」か

 イスラム過激派テロリストに10人のジャーナリストを殺害されたパリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」最新号(14日発行)には、テロに屈しない意思表示としてイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画が再び描かれ、「全ては許される…

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改宗した難民へ“信仰テスト”を実施

 イスラム過激派勢力が席巻する中東・北アフリカ諸国から欧州に多くの難民が殺到し、受け入れる側の欧州もその対応に苦慮している。全ての難民を受け入れることは難しいうえ、難民の中には経済的理由から欧州入りを図る経済難民や、イス…

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フォビア時代への処方箋はこれだ!

パリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」本社へのテロ襲撃事件はフランス国民だけではなく、世界に大きな衝撃を与えている。11日にはパリで欧米の閣僚会議が開催され、反テロへの結束を強めた。  仏週刊紙本社襲撃の直接の動機はイス…

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どのような「言論の自由」を守るか

オランド仏大統領は9日夜、2件のテロ事件の解決を受け、国民に向かって反テロで一体化しよう」と呼びかけた。  武装した2人のイスラム過激派テロリストが7日、パリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」本社を襲撃し、自動小銃を乱射…

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金正恩氏はプレスリー・ファン?

 北朝鮮の金正恩第1書記は8日、32歳の誕生日を迎えたが、国内では公式の祝賀会は開催されなかったもようだ。労働党機関紙など同国メデイアも最高指導者の誕生日に言及していない。興味深い点は、中国政府が祝賀のメッセージを送った…

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フランスのテロ事件への一考

  フランスのオランド大統領は7日夜、テレビを通じて国民向けに演説し、同日起きたパリの風刺週刊誌の本社襲撃テロ事件に言及、「我々の最強の武器は自由だ。自由は蛮行より強い」と述べ、国民に連帯を呼びかけた。同大統領は同日、犯…

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ローマ法王の新枢機卿リストから

 ローマ・カトリック教会のローマ法王フランシスコは4日、サン・ピエトロ広場の昼の祈りの場で新しい20人の枢機卿名を公表した。新枢機卿の出身別を見ると、欧州教会から7人、アジア3人、オセアニア2人、南米5人、アフリカ3人の…

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クリスマス直後の衝撃的な出来事

 音楽の都ウィーンで開かれた慣例のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートの中継を観られた日本人も多いだろう。当方も1日、国営放送のライブ中継を家族と共に楽しんだ一人だ。  ところで、クリスマス明けの先…

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民主主義が失ってきたもの

 今年の政治分野での最大の出来事はやはりロシアのウクライナ・クリミア半島併合だろう。ロシア側の一方的な国境線変更に対し、欧米社会は「戦後の国際秩序を破壊する行為」として、ロシアを批判し、対ロシア制裁を実施中だ。  中東・…

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中国は「ボコ・ハラム」に似ている

 中国反体制派の海外メディア「大紀元」(12月26日)よると、西安市にある西北大学・現代学院のキャンパスで、クリスマスを祝うことを批判し、「欧米の休日に反対」や「西洋文化をボイコット」などのスローガンが掲げられた。大学側…

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なぜ金正恩氏は“滑稽”なのか

 北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺計画を描いた米映画「ザ・インタビュー」の上演を、製作会社ソニーの米子会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が中止すると決定したことに対し、米国内では、テロの脅しに屈し、「言論の…

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Amazon.com は“現代のサンタクロース”

 クリスマスが間近に迫ったのにこんなことを書き、お祝いの雰囲気に水を差すようで申し訳ないが、やはり重要なことと思うので、書いておく。  サンタクロースとクリストキンド(Christkind)は同一人物ではない。トナカイが…

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バチカンの冷徹な戦略外交

  世界に約12億人の信者を抱えるローマ・カトリック教会の総本山バチカン法王庁の外交が今月、改めて注目された。一つは米・キューバの外交関係改善への橋渡しでバチカンが大きな役割を果たしたというニュースだ。もう一つは、フラン…

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「天使」には本来、翼がなかった

 欧州の街は今、クリスマス一色だ。足早にプレゼントを買う人々、仕事帰りにクリスマス市場に出かけ、ワインやラム酒に砂糖やシナモンを混ぜて暖かくしたプンシュ(Punsch)を飲む人々の姿が見られる。日が暮れると家々の窓からク…

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ワシントン・ポスト紙の挑戦

 独週刊誌シュピーゲル最新号(12月15日号)に興味深い記事が掲載されていた。米紙ワシントン・ポストの現状だ。オンライン通販の最大手アマゾン・コムのジェフ・ベゾス会長(Jeff Bezos)が昨年8月、2億5000万ドル…

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日本共産党への警戒を緩めるな

 日本で14日、総選挙の投開票が行われ、大方の予想通り、安倍晋三首相が率いる自民党が議席291、公明党と合わせて与党326議席と3分の2以上の議席を獲得して圧勝した。総選挙の結果を受け、第3次安倍政権がスタートする。  …

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「天下の朝日」の新しい友達探し

 慰安婦問題と福島第1原発問題の報道で歴史的な間違いと意図的な偏向報道をしてきた朝日新聞は目下、国内のメディアばかりか政府、国民まで、あらゆる層からバッシングを受けている。自身が撒いた種だから、その結果を刈り取るのは当然…

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フランシスコ時代いつまで続くか

 21世紀は本格的な高齢化社会を迎える。90歳、100歳の老人はもはや珍しくはない。世界に12億人以上の信者を有するローマ・カトリック教会総本山のバチカンでも高齢化は避けられない、というか、高齢者によって運営されている機…

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ヒトラーはモンスターでなかった

 ドイツでアドルフ・ヒトラーを主人公にした「帰ってきたヒトラー」(Er ist wieder da)という映画が製作中だ。2012年に発表されたティムール・ヴェルメシュの風刺小説の映画化だ。ヒトラーが現代社会に現れたらど…

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