中国の東北開発と韓半島統一、北朝鮮の核問題が障害に
韓国紙セゲイルボ
「東北振興のために新しい“闖(チン)関東”(関東に進出)が必要だ」―。最近、人民日報はこのように主張した。経済成長が弱い遼寧・黒竜江・吉林省(東北3省)は疾走する中国の足枷になっている地域だ。習近平国家主席は7月、吉林省などを訪問し、第13次経済開発5カ年(2016~20年)で国家支援を惜しまないと約束するなど、同地域経済活性化に関心を示した。
4日、瀋陽で開かれた「2015東北アジア共同体フォーラム」で会った中国東北3省の学者たちも習主席が提示した「一帯一路」(陸・海上シルクロード)構想で東北3省が重要な位置を占めていると語った。
しかし「闖関東」の歴史といま中国で「闖関東」が強調されている点からみると、韓半島、韓民族と密接な関係がある東北3省が経済的に発展できるか否かに対しては懐疑的にならざるをえない。
歴史的に「闖関東」は清朝期、主に山東省の中国人が遼東以北へ移住した悲劇的歴史を指す言葉だ。韓半島でも「北満州」「間島」と呼んだ東北3省は、朝鮮時代、窮乏した民が移住したところだった。中国内の闖関東の歴史は1970年代末に終わりを告げたが、今年に入って、一帯一路と東北3省開発という名前で再びスポットが当てられている。
ところが、北朝鮮の核問題がこの「現代版闖関東」の大きな障害となっているのだ。遼東大学韓半島研究センターの満海峰教授は、「一帯一路推進過程で中国と韓国はFTA(自由貿易協定)で結ばれ熱情的段階にあるが、南北韓経済交流や中朝間の経済協力は冷淡なのが現実」とし、「北朝鮮は一帯一路戦略協力の上で、中断地点になっている」と言うほどだ。
北朝鮮の非核化が重大課題だが、今は東北アジア平和繁栄の共通分母である北朝鮮改革開放のための経済分野の実践課題を中国と協議する必要があるだろう。
中国のある大学教授は、「韓国主導の韓半島統一が中国の国益にも符合すると考える学者が少なくない」と語った。韓半島統一が中国を脅かさないだけでなく、中国が主張する東北アジア運命共同体への道であることを中国人に広く知らしめなければならない時なのである。
(シン・ドンジュ北京特派員、12月7日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。