新渡戸「武士道」への注目


「腐敗や経済独占ない」対日観

 日本の「安保法制」が成立してから、あれほど喧しかった韓国の非難の声がやんでしまった。というよりも飽きっぽい韓国メディアが取り上げなくなったのだ。だからと言って、韓国人の間にある根深い警戒感が解けたわけではない。何かのきっかけさえあれば、また吹き出してくる。

 韓国人が日本を警戒する根底には、日本が武士の国だったことがある。朝鮮は「両班(ヤンバン)」と呼ばれる身分制度の頂点に立つ貴族・文官が支配層を形成していた。「両」とは「文班」と「武班」の両方を指すが、もっぱら文官をいう言葉だ。武官も科挙を通して登用されるものの、ずっと地位が低かった。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ