後半戦に臨む朴槿恵政権 対北・対日外交で進展期待
韓国紙セゲイルボ
光復(解放)70周年を迎える今年8月は格別だ。“政権折り返し点”を回って“後半戦”に臨む朴槿恵(パククネ)政府にとって重大な時だからだ。大統領府としては成果圧迫を受ける。特に内政に劣らず南北関係と外交部門での後半戦が重要になる。
しかし、現在の調子では大統領府が微笑(ほほえ)みで後半戦を開始できそうにはない。任期終盤に向かうオバマ米政府の姿と対比される。期待した環太平洋連携協定(TPP)完全妥結は次に延期されたが、オバマケア(全国民健康保険制度)、同性結婚合法化、最低賃金引き上げ、米・キューバ関係改善、イラン核交渉など成果は派手なことこの上ない。在任8年に達成した業績として評価されるに値する。
自然に北朝鮮が想起される。北問題に対しては米国でも進展策を探せずにいる。朴槿恵政府も同じだ。7月末に訪米した玄敬大(ヒョンギョンデ)民主平和統一諮問会議首席副議長は、「対話には対話、挑発には報復」という確固たる対北原則があると言った。だがその言葉のように朴槿恵政府が「対北朝鮮作戦」を変えるというシグナルは感知されていない。
これとは違い、対日外交に対する政府の姿勢には変化が感知されている。安倍晋三首相が出す戦後70年談話の内容が現在としては期待水準以下であるという展望が大勢だが、政府はこれまでとは違った動向を見せている。
米国と日本が同盟を強化する状況で、日本とほとんど関係を遮断してきた朴槿恵政府が対日関係改善に動きだしているという分析はそこから出てくる。こうした動向が日本政府にどんな影響を及ぼすのかを見守らなければならない。
北朝鮮に対しては基調維持、日本には変化などと表現される朴槿恵政府後半戦の外交政策は相変わらず複雑に見える。
目の前に迫った対外関係懸案も一つや二つでない。5、6日、マレーシアのクアラルンプールで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(韓日中)外相会議や、ASEAN地域安保フォーラム(ARF)外相会議などが注目される。ARFを契機に南北外相間の公式会談や接触が行われるという観測も出てきている。
外交戦争に立ち向かう朴槿恵政府は取捨カードを正しく選択しなければならない。そうして後半戦を終えれば、観衆(国民)が拍手し、競技後にも評価は安泰になるだろう。
(朴ジョンヒョン・ワシントン特派員、8月3日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。