【上昇気流】春は出会いと別れの季節だという
春は出会いと別れの季節だという。この時期、卒業式と入学式(入社式)、人事異動などが行われることがあるだろう。時系列的に言えば「別れと出会い」だが、語順としては収まりが付かない。「出会いと別れ」の方が慣れ親しんでいる。
ちょうど桜の開花と散る時期にも重なっているので、感慨深くもなる。気流子も大学に入学した頃、桜の開花で花の道を胸を弾ませて大学に通ったことを今でもよく覚えている。
入学式もそうだが、特に卒業式は長年の友や同級生とも別々の道を行くことにもなるため、別離の感情はことに思い出深い。動物の世界では、子育てが終わり、親が子の自立を促す時期にも当たる。甘えてくる子を親が突き放す動画を見たことがある。
同じように卒業式を迎えた時は、自立し、大人への階段を昇るような気持ちになることが多い。従来の日常、当たり前だったこと、人間関係がリセットされるようで、いつまでも別れ難いものがある。
この時期に咲く桜は、まさに出会いと別れの象徴と言っていい。パッと咲き、パッと散る。いつまでも後を引きずることがないように教えてくれる。桜はまさに人生の門出を祝う応援歌でもある。
東京地方の開花は秒読み段階。新型コロナウイルス禍もあって、花見は難しいけれど、桜が咲いているというだけでも平和な気持ちになるのは不思議だ。ロシアに侵略されたウクライナに、一日も早く平和が訪れることを祈ってやまない。