店頭に日本のビールがずらり 「不買運動」話題の韓国


 韓国内で日本製品の不買運動が激化しており、連日テレビや新聞で騒がれている。しかし、市街を散策すると人々の日常はごく普通だった。17日、ソウル・蚕室(チャムシル)にあるロッテの大型ショッピングセンターを訪れた際、ロッテマートの酒類コーナーを見てみると「アサヒ生スーパードライ」や「キリン一番搾り」、「サントリープレミアムモルツ」、「サッポロドラフトワン」など、日本メーカーのビールがずらりと並んでいた(写真、森啓造撮影)。

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 近くにいた女性店員に聞いてみると、「(不買運動は)個人店などがやっている印象。私たち(大きな店)はそんなことをしない」とのことである。買い物客の韓国人たちも、何事もなかったかのように日本のビールをかごに入れていくのを見ると、不買運動をしている抗議集会の熱い叫びとは温度差がある。

 テレビの各報道などは、公務員たちが日本製の文房具を箱に捨てたり、日本製品は売らないといった張り紙を出している店などの映像を繰り返し、韓国が一色に染まっているように見えるが、報道が過熱気味だ。実際、そうでもない光景も多く、「反日」旗を市街地に掲げたソウル・中区は即座に撤去を強いられたが、同区に殺到した批判は韓国人によるものだった。