移民の“姓創設”支援好評だが過剰は禁物
韓国紙セゲイルボ
移民者は大部分、自分の名前を現地人が聞き取れなかったり、うまく発音できない時に当惑する。名前のために自分が現地人と明確に区分されるのが負担になる移民者も一部いるが、その場合は別称を使う。
相当数の在日韓国人は実名(韓国名)と通名(日本式名前)の二つを持っていて状況によって使い分ける。在米韓国人も同じだ。最初から現地式に改名する人もいるが、不便さにも負けず実名を守る人もいる。
韓国に生活の基盤を移した外国出身の移民者も事情は違わない。実名を守る移民者もおり、韓国式の名前を別称として使ったり、改名する人もいる。
このような事情を把握した全国のさまざまな地方自治体と多文化家族支援センターなどでは、国籍を取得した結婚移民者など帰化した外国人とその子供の中で希望者を対象に“姓・本貫の創設”と“改名”の支援事業を行っている。
移民者の姓と名前を無料で創ってあげる一方で、移民者が市・郡・区の庁舎や裁判所を何度も訪ねなければならない煩わしさを避けられるように、大韓法律救助公団や法律事務所などと協約を結んで“姓・本貫の創設”または“改名”許可手続きの代行サービスを提供している。これを利用した結婚移民者の反応も非常に良い。
ところが、そうした努力も度が過ぎると深刻な問題を招来する可能性があることを警戒しなければならない。日本統治時代に朝鮮総督府が朝鮮人に対して行った“日本式姓名の強要(創氏改名)”と違うところがないためだ。いくら良い薬でも飲み過ぎれば害になるのだ。
(薛東勲(ソルドンフン)全北大社会科学研究所長、10月31日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。