“情の民族”韓国人に広がるスマホ中毒
韓国紙セゲイルボ
最近、地下鉄に乗れば韓国人は間違いなくスマートフォンを見ている。数年前まで、スマホは若者の専有物だったが、いまや老若男女関係なくスマホを持つ。地下鉄で時々読書する人を見つけると嬉(うれ)しいものの、あたかも旧石器時代の同族のように感じられるほどだ。
韓国のスマホブームは多分世界的だが、韓国人の性格からして心配の方が先に立つ。そうでなくても創造性よりは模倣性が強く、独自の思考よりは他人(欧米先進国)の思考や技術に依存する傾向が大きい韓国人には、事大・模倣性を強め、文化的従属を当然に思う習慣が助長されるからだ。
韓国人は外来思想の移入と自身の感情移入を通じて生きてきた“情の民族”だ。なので独自の哲学や思想、歴史観は見つけるのが難しい。
韓国文化の従属的状況は読書界を見れば分かる。主に海外翻訳物が幅を利かし、自国のものはほとんど文学類だ。
韓国で人文学読書がブームとなったのは1980~90年代であった。いわゆる民主化ブームが全国に吹き荒れた時期であり、(朴正煕(パクチョンヒ)の)開発時代の権威主義に対抗して、特にマルキシズム系の本が大学運動圏と若者たちをひきつけた時であった。マルキシズムの受け売りで、韓国のアイデンティティーは忘却されたが、いまではそういう巨大な波も消えた。
スマホの世界輸出国1位は知識の輸入国1位でもある。
(朴正鎮(パクジョンジン)文化評論家、7月3日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。