中朝の“脅迫”に韓日協力は必須
「慰安婦像」早急な解決促す米
北東アジアの地域安保で最も脅威となる国家は断然北朝鮮だ。国際社会の警告にもかかわらず核開発とミサイル発射を繰り返して挑発をやめない。その後ろでは中国が支えている。中国も国連制裁に参加し、北の挑発に公式に反対表明しているが、実際に北朝鮮が崩れないように支えている唯一の国だ。
中国は脅迫的な国家だ。日本とは尖閣諸島をめぐり軍事的緊張感を高め、韓国には在韓米軍サード(高高度防衛ミサイル)配置問題で反発し、韓国製品不買運動と韓国旅行禁止など経済報復を行っている。
現在の状況から見れば、北朝鮮と中国に対抗するためには韓国と日本が手を握るのが賢明に見える。韓国や日本が単独で北朝鮮と中国を同時に相手にするには手にあまる。北東アジアで他にパートナーとするほどの国家も当然ない。
しかし、韓国と日本は最近関係が非常に悪い。昨年末、駐釜山日本総領事館前に慰安婦像が設置されたのが直接的な関係悪化の原因だが、本質的には過去の歴史が問題だ。日本は一昨年末の韓日政府間慰安婦合意を守るとしている。慰安婦像撤去で韓国政府の具体的な動きがなければ“一時帰国”中の駐韓日本大使を帰任させないとしてから2カ月が過ぎる。
現在、韓国政府は合意を守るという姿勢だが、民間が設置した慰安婦像を政府が撤去することはできないという立場だ。これでは出口がない。
北朝鮮の脅威に対応するために韓・米・日の強力な協力が必要だと強調する米国はどう思うだろうか。16日、訪日したティラーソン米国務長官は、「米国は日韓合意を支持する」としながらも、「当事国間で早急な解決が必要だ」と語り、「両国が率直な努力で解決することを願う」と強調し、当事者間での解決を促した。
両国政府がどうすることもできなくなっているが変化の契機は近い将来訪ねてくるものと見られる。韓国は5月に新しい大統領が選出される。新政府は韓日の新しい関係構築を進めるだろう。大統領候補らは問題の根本的解決策で深く悩んだらいいだろう。
巨大な共産主義国家中国と挑発を続ける北朝鮮に対抗するために韓国と日本の協力は必須だ。民主主義と市場経済価値観は重要だ。今は厳しい状況だが、韓国と日本がまた良いパートナーになることができれば良い。雨降って地固まるという。
(ウ・サンギュ東京特派員、3月19日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。