中国提案の米中「新型大国関係」に備えよ


韓国紙セゲイルボ

「新型大国関係」とは相互尊重、相互協力、相互利益に基づいた米中両国パートナーシップを樹立しようという中国側の提案をいう。習近平主席は2013年の就任以降、「新型大国関係」で二国・地域・グローバル問題を解決しなければと主張している。

 トランプ政府誕生後、中国が望んできた新型大国関係の樹立の可能性が大きくなった。大国と大国は互いに通じるためだ。新型大国関係が樹立されるならば、協力と樹立の条件として、トランプ大統領が取り引きできるのがまさに韓半島だ。

 韓国は新型大国関係樹立が韓国安保に及ぼす戦略的内容に注目しなければならない。この関係は南北対話を促進し緊張局面を減少させるという肯定的作用もあるが、韓国の国益を絶対担保する枠組みではない。

 中国は韓半島の非核化と平和協定について、自国の主導権を確保しようとするだろう。その戦略的ロードマップに韓国の立場を大きく反映させることがカギだ。北朝鮮への期待値が中国と韓国では違うという点にも注目しなければならない。中国は韓中関係だけでなく、中朝関係も同時に考慮するだろうから。

 一方、米国は頭が痛い韓半島問題解決に中国を引き込み、自国の国益と域内影響力を確保することができる。その際、韓国は“頭越し”を警戒し、韓米同盟の持続発展のための措置を取り、中国とは戦略的協力パートナー関係を樹立しなければならないだろう。新型大国関係の活動舞台の大洋に韓国が占める席を逃がしてはならない。

(黄載皓(ファンジェホ)韓国外国語大教授・国際関係学、3月2日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。