北東アジアの思想的リーダー国家となれ


韓国紙セゲイルボ

 大韓民国は解放の混乱の中で、1948年、自由民主主義を国是とする政府を樹立し、成功的な産業化を経て、近代国家としての完成に向かう最後の課題である韓半島統一問題を控えている。

 戦後に誕生した数多くの新生国家の中で、ただ大韓民国だけが自由民主主義を国家理念とし、産業化と民主化を達成したという事実は“漢江の奇跡”という国際社会の称賛で代弁されている。

 だが、自由民主主義は、米ソ冷戦の理念対立の中での韓国という新生国にはあまりにも手に余る課題だった。実際のところ自由民主主義に対する経験的・思想的基盤が全く不十分な一介の新生国が産業化と民主化を調和させて形成していくことは多分、当代の革命的懸案だった。

 それでも、韓国の制憲憲法は永らく自由民主主義を実行してきたフランス、ドイツ、スイスのような西欧民主国家よりも内容的試行錯誤が少なかったし、国内的にも左派と右派間の激烈な衝突の中でも、持続的にその根幹を維持してきた優秀な憲法だ。

 韓国が確立された自由民主主義体制の中で韓半島統一を成し遂げることができるならば、名実共に韓国は北東アジア国家を先導する政治思想的リーダーの役割を担当することができる。

(カン・リャン誠信女子大東アジア研究所研究教授・国際政治学、1月4日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。