地雷事件発生時、不在だった米軍の核心戦力


韓国紙セゲイルボ

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米カリフォルニア州の海軍基地に停泊中の原子力空母「ロナルド・レーガン」(右)。左は原子力空母「ジョージ・ワシントン」=8月21日、米海軍提供(AFP時事)

 非武装地帯(DMZ)での地雷事件で韓半島に軍事的緊張が高まっていた時、在韓米軍の核心戦力が不在だった。西太平洋を管轄する航空母艦ジョージ・ワシントンは長期修理のために米サンディエゴに行っていた。代わりに空母ロナルド・レーガンが第7艦隊に来て任務交代をしなければならないが、同空母は北朝鮮が準戦時体制を宣言したその時、サンディエゴで交代式を行っていたのだ。つまり西太平洋には1隻の空母もいなかった。

 これだけでなく日本の嘉手納基地に展開していたF22戦闘機も全機、米国に帰還しており、米軍はあたふたとB2Aステルス爆撃機3機をグアムに配置した。

 米軍は韓半島で全面戦争が勃発(ぼっぱつ)する時、時差別展開計画に基づいて空母6隻と69万人の兵力を支援することになっている。だが今回、米軍はいかなる増援戦力も動かす兆しを見せなかった。これは初めから北朝鮮の「ブラフ」であることを看破していたのでなければ、油断していたものとみられる。

 もし会談が決裂して、金正恩が怒り出して誤認するならば、全面戦争にまで発展する状況で、西太平洋に米軍核心戦力が不在だったことは深刻だ。修理を除いた稼動空母が6~7隻だけの現状で、どうやって韓国に6隻を割けるのか、米軍縮小傾向の中で69万人の兵力を投入できるというのか。米軍は変化した状況に適応した現実的な計画への転換が必要だ。油断のない安保態勢を堅持しなければならない。

(申仁均(シンインギュン)自主国防ネットワーク代表・北朝鮮学、8月28日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。