安倍談話と中国抗日戦勝式への参加
韓国紙セゲイルボ
どう解く米中日“高次方程式”
安倍晋三首相による戦後70周年談話が「不明瞭な」謝罪に終わったことで、9月3日の中国抗日戦勝利70周年記念式出席をめぐる韓国政府の対応も複雑になった。安倍談話が歴代内閣の歴史認識から全面的に脱却したとすれば、韓国としても式典参加の名分ができたのだが、そうではなかったからだ。
ホワイトハウスは安倍談話に「歓迎」の意を表し、安倍談話にもかかわらず日中間の関係改善の流れも続いている。韓国政府が抗日戦勝式への出席に傾いている中で、われわれの位置付けを確保するための適切な均衡点と議題設定が必要だという指摘が出される理由だ。
崔剛(チェカン)峨山政策研究院副院長は最近、聯合ニュースとの通話で、「(中国に)行ってどんなメッセージを出すかが重要だ」とし、「戦勝100年の東アジアの姿を示すべきで、現在動いている日本問題を話すことになれば失敗に終わるだろう」と述べた。
こうした状況で、韓国政府は韓米同盟を軸に韓中日3国首脳会議など域内協力の復元を積極的に模索して、外交的主導権と空間を確保しようとしている。抗日戦勝式出席を決める前に、10月16日の米韓首脳会談日程を発表したことも、その表れだ。
米国が強く促す韓日関係改善のための政府努力も、韓米首脳会談を前後して、より一層忙しく展開するだろう。日本軍慰安婦問題など懸案の進展を通した関係回復が現実的に容易ではない状況で、韓日首脳会談の迂回(うかい)路でもある韓中日首脳会議の年内早期成功に特に心血を注ぐという観測だ。
趙世暎(チョセヨン)東西大特任教授は16日、「韓日首脳会談が開催されないことが、韓国が積極的な外交布石を置くことの障害になっている」として、「歯車を転がすべきで、韓中日会談は良い名分になるだろう」と話した。
朴大統領が抗日戦勝式に参加し、韓中日首脳会議の成功を強力に要請するならば、米国が肯定的に評価する名分もできるという分析もある。
趙教授は、「韓日、韓中、韓米関係など、2者関係中心に行っては上昇効果を得るのは容易でない」とし、「東アジアを念頭に置いたネットワーク外交で下半期外交を引っ張っていった方が良いと見る」と提言した。
(聯合ニュース、8月17日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。