韓国が真の先進国となるには何が必要か


韓国紙セゲイルボ

 韓国は経済・社会・教育・技術指標でみれば明らかに先進国だが、セウォル号惨事とMERS(中東呼吸器症候群)危機直後に見せた政府の対応能力は到底先進国とは言い難い。

 最近、米ワシントンで開かれた学術会議で韓国専門家たちが韓国の課題を挙げた。彼らは例外なく韓国の医療水準と国家インフラなどハードパワーは通常の先進国と遜色ないものの、ソフトパワーには弱点があると指摘した。

 まず、韓国政府は各種危機管理マニュアルと外形的な組織変化を強調するのはうまいが、実質的な危機で、機関間の有機的な協力を引き出すには構造的な限界があると強調した。具体的には硬直した組織文化、閉鎖的な情報共有システム、権威主義的上意下達式の意思決定構造などだ。

 第二に、韓国人と政府は自国民と海外在住韓国人が外国でいかなる保護を受けているのかには非常に敏感なのに、韓国に居住する外国人のための措置は非常に手薄な点だ。居住外国人に対する配慮を惜しんではならない。

 三つ目、韓国政府は積極的な対外広報をせず、外国メディアに対するブリーフィングもほとんどない。韓国官僚の閉鎖的な思考に原因があると指摘した。

 韓国で生活する外国人も同じように大切だという単純真理を悟る時、初めて真の先進国になるのではないかとの考えを強くした。

(李正民〈イジョンミン〉延世大国際学部大学院教授、6月22日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。