日韓首脳、電撃対話の行方
韓国紙セゲイルボ
関係正常化への影響に注目
朴槿恵(パククネ)大統領と安倍晋三首相が中国北京で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、電撃的に対話したことで、塞がっている日韓関係にも変化があるのかが注目されている。
10日に開かれたAPEC晩餐(ばんさん)会で隣の席に座ったことを契機に行われた対話では、両国首脳が慰安婦関連局長級協議の進展を促す一方、多様な懸案について議論したと大統領府は明らかにした。具体的にはどのような内容が行き来したのか、また対話の雰囲気がどうだったかなどは伝えられていないが、両首脳があいさつを交わす水準以上の対話が行われたと分析される。
日韓首脳は昨年のAPECの時も隣の席に座ったが、意味ある対話はできなかった。当時は安倍首相が朴大統領に先に話し掛けてあいさつをした程度の水準だった。今年は3月に米国が主催する韓米日3国首脳会談を契機に、日韓首脳が対面したのだが、両者次元の対話形式ではなかった。
このために今回、両首脳が懸案について対話したこと自体が意味のあることではないかという分析がひとまず出てきている。首脳間の懸案対話が外交当局間の「慰安婦問題解決」協議を促進させ得るという観測もある。
しかし、韓国政府関係者らは日韓首脳の今回の接触を両国関係改善に直ちに結び付けるには慎重な雰囲気だ。対話の具体的な内容が分からずには、今回の対話が日韓関係にどんな影響を及ぼすかは断定しにくいためだ。
政府は根本的に日韓関係改善は「過去の歴史」などに対する日本の態度如何(いかん)に懸かっているという立場を強調している。韓国は過去の歴史懸案の象徴である慰安婦問題に対して、日本が誠意ある措置を取らなければならないと要求しているが、これに対する日本国内の雰囲気は韓国の要求とは反対に行っている状況でもある。
いわゆる「吉田証言」に関した朝日新聞の誤報事態を契機に、日本国内では慰安婦動員の強制性を認めた「河野談話」の見直し要求が続いている。こうしたことから9月の第4回局長級協議以後、次の協議日程さえ決まっていない。
そのため、日韓関係改善の有無は局長級協議に対する日本の態度を見なければならないという観測が相変わらず優勢だ。(聯合ニュース、11月11日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。