南北対話は原則と価値厳守しつつ行え
韓国紙セゲイルボ
北朝鮮は韓国を威嚇して焦らし、自らに有利な交渉局面を作る「瀬戸際戦術」に長(た)けている。
南北関係を対話局面に変え、北朝鮮の真の変化を望むならば、南北対話の実現自体を焦らず、一発で何か大きな成果を得ようと錯覚してはならない。そして、客観的状況を土台にわれわれの原則と価値を厳守しつつ、対話に臨まなければならない。
最近広がった一連の南北関係エピソードはわれわれが守らなければならない原則も価値もないような印象を与える。
10月15日、板門店で開催された南北将軍級軍事会談の北側代表者として出てきた人物が、天安艦爆沈の主導者として知られた金英哲(キムヨンチョル)偵察総局長だという事実を知ったならば、たとえ会談の開催自体が難しくなっても北側代表の交代を要求すべきであった。
また、北朝鮮が第2次高位級会談開催の前提条件として打ち出し問題にしている韓国民間団体の対北朝鮮ビラ散布に対する政府の態度についても、表現の自由というわれわれの憲法的価値は南北対話のために決して妥協できないという点をより明確に言う必要があった。
逆説的に聞こえるかもしれないが、第2次南北高位級会談の開催を願うならば、われわれの価値と原則を明確にし守っていく必要がある。それでこそ、会談も開かれ、われわれが願うものも得ることができるだろう。
(鄭璡永〈チョンジニョン〉慶煕大教授、10月30日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。