対岸の火事でないウクライナ事態
韓国紙セゲイルボ
平和と和合の祝祭である冬季オリンピックの聖火が消えるや否や、開催地ソチの近隣のウクライナ、クリミア半島で戦争の気勢が漂ってきた。
プーチン露大統領はなぜ国際社会の反発を押し切ってウクライナ軍事介入を敢行したのだろうか。ロシアの当面目標はウクライナが欧州へ傾かず、ロシアとの協調的な関係を維持させるところにある。
これに短期的には事態を沈静化させるためにウクライナの暫定政府、米国など西側、そしてロシアが妥協する余地が十分にある。
だが、ウクライナの深刻な経済難と東西に分裂した地域構図、このような分裂をめぐるロシアと西側の介入と競争などで、ウクライナの将来は一寸先も見通しにくい局面だ。
こうした列強の隙間に置かれている韓半島の地政学的地位はウクライナと似た点がある。
最近、韓国社会で統一議論が急速に広がり、北朝鮮の変化に対するさまざまなシナリオが議論されている。
北朝鮮の急変事態など統一の契機が突然に発生する場合、果たして外部勢力の手助けから自由な統一が可能なのか。
そのようにするための方案は何か。まさにこれがわれわれがウクライナ事態をただ対岸の火事として見物しているわけにはいかない理由である。
(張悳俊〈チャントクチュン〉国民大教授・ロシア学、3月5日付)