「領土」でロシアに協力戦略を働き掛ける中国


韓国紙セゲイルボ

 中国は北方領土に対するロシアの領有権と尖閣に対する中国領有権を交差承認しようという協力戦略をロシアに働き掛けている。

 またロシアは最近、北方領土に対する軍事施設および社会インフラを拡充して漁業、商業など経済活動を増やし、この地域の付加価値を高めて支配力を強化している。

 その一方で米国はこれ以上、東アジアでの覇権を担うことには耐えられないとして、同盟国日本の再武装を積極的に誘導してきた。日米同盟は東アジアで事実上、中国の経済的、軍事的浮上を牽制(けんせい)する装置として作動している。従って中国が尖閣諸島に対する軍事的措置を取る場合、日米同盟の反撃を招くだろう。

 もちろん独島に対する日本の武力侵奪の可能性は非常に低い。尖閣に対する中国の武力使用を正当化できる口実になるためだ。

 しかし、安倍政権は支持勢力結集と足踏みする経済成長に対する国民的失望感解消のために、絶えず独島挑発を企むだろう。独島を国際司法裁判所(ICJ)に提訴するという日本の主張も、やはり紛争地域化しようとする術策だ。

 従って、韓国はロシアの北方領土のように、独島に対する実効的支配をより一層強化するものの、日本側の挑発には即時対応せず、その代わりに高次元的な対応案を模索しなければならない。

 独島と近隣海域に対する韓国民の接近性をより一層拡大して、常設化する具体的な案が急がれている。

(ウ・ジュンモ鮮文大教授・国際政治学、2月25日付)