東西十字路に位置する親日国トルコ
トルコ共和国はきょう、95回目の建国記念日を迎えた。3大陸の結節点に位置するトルコは、東西の文明がシルクロードを通じて行き来した地政学上の要衝。日本からは地理的に遠い位置にあるが、大の親日国家であり、豊かな歴史文化遺産を持つ観光大国でもある。一時、テロ事件などで外国人観光客の落ち込みもあったが、治安回復努力により、昨年から増加傾向に転じ、観光大国として復活している。
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トルコ観光の中心となる歴史都市イスタンブールは、アジアとヨーロッパの二つの大陸をまたいで建設された世界で唯一の都市であり、金融と経済の国際都市である。
1500年以上にわたり、ローマ、ビザンティン、オスマンという三つの帝国の首都となってきたため、イスタンブールへ通ずるアナトリア地方は人、文化、宗教が出会う、「東西の十字路」と呼ばれた。そのようなかつての栄光を反映したモニュメントがイスタンブールにはあふれている。迷路に紛れ込んだような、グランドバザールでの買い物も楽しい。
ビザンティン帝国時代、この街の中心は、コンスタンティノープル競馬場とその周辺だった。1500年以上前に建てられたアヤ・ソフィア大聖堂は世界8番目の不思議と呼ばれ、イスタンブールの象徴となっている。博物館になってから一般に公開されたアヤ・ソフィアのモザイク画は、9~12世紀のビザンティン芸術を最もよく表現したもの。
オスマン皇帝のトプカプ宮殿では、預言者ムハンマドの「幸福の門」や「聖なるバナー」が黄金のチェストに保管されている。また、ブルーモスクの別名で知られるスルタン・アフメット・モスクは、1609~1616年に建設され、その施工主であったスルタン・アフメット1世の墓廟、イスラム神学校、そしてホスピスが収容されている。
イスタンブール以外にも、エフェソスなど南西部の古代ローマ遺跡やカッパドキアが有名だが、トロイ遺跡ではこの秋、世界遺産登録20年を記念して、「トロイ博物館」が開館する。トルコ観光の奥は深い。