仏大統領選きょう決選投票
マクロン氏がリード
フランス大統領選の決選投票が7日、行われる。第1回投票で勝ち進んだ独立候補のマクロン前経済相(39)と、右派・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン候補(48)の一騎討ちとなる。
国家観で真っ向から対立する両候補は、仏BFMテレビが5日発表した世論調査では、マクロン氏が62%の支持を得て、38%のルペン氏をリードしている。一方、投票を棄権するか、白票を投じる有権者が多い場合は、ルペン候補有利とも言われている。
主要政党に属さない候補の決選投票進出は過去に例がなく、既存の主要政党への不信感が高まっている証拠でもある。浮動票の行方が結果を左右すると言われ、予想を困難にしている。失業問題、社会の格差拡大、移民増加と治安問題、欧州連合(EU)離脱の是非などが争点となる。
金融業界出身のマクロン氏に対しては「議員経験がなく、若過ぎる」「リベラル過ぎて一部の勝ち組だけが得をし、格差が拡大する」などの懸念が抱かれ、ルペン氏については「民主主義を危うくする」「EUやユーロからの離脱でフランスは孤立する」などと指摘されている。
第1回投票で1位、2位の候補者と3位、4位の候補者の得票率に大差がなかったことも有権者の判断を難しくしている。
(パリ安倍雅信)