EU アフガン追加支援へ、欧州委員長が方針
アフガニスタン情勢の悪化を受け、ジョンソン英首相の呼び掛けで24日に開催された主要7カ国(G7)首脳テレビ会議後、欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長が会見を行い、アフガンへの人道援助については、医療施設、食糧配給、緊急給水、衛生に関するEUの主要な活動が実行されていることを確認するとともに「われわれは、差し迫った危険にさらされている人々を支援する必要がある」との認識を示した。
フォンデアライエン氏は「特に女性、少女、子供がアフガン避難民の大多数を占めている。避難民は約370万人に上り、人道支援を幅広く強化する必要がある」と主張。支援のために「EU予算からの今年の拠出額を、現在の約5700万ユーロ(約73億円)から2億ユーロ(約257億円)を超える額に増額する」との方針を示した。同予算はアフガンだけでなく、周辺国にも投じると説明した。
アフガンの開発援助にも言及し、今後7年間でEUでは10億ユーロの予算が確保されているが、同国が基本的価値観である人権、女性の権利に関連した厳密な条件に基づいて供与されるものであり、確認が取れるまで凍結されることを強調した。
(パリ・安倍雅信)