仏空母1000人超感染、感染ルートは不明


 フランスのパルリ国防相は17日、仏軍空母「シャルル・ドゴール」や護衛艦などの乗組員、約2300人のうち、半数近くの1081人に新型コロナウイルス陽性反応が出たことを明らかにした。

シャルル・ドゴール

フランス軍の空母「シャルル・ドゴール」=12日撮影(AFP時事)

 シャルル・ドゴールでは10日に感染者が確認された。国防省は感染者は50人程度と発表、空母は仏西部ブレストの軍港に引き返した。ただ、十分な検査が行われなかったため、無症状感染者の確認が取れず、狭い船内での集団生活を続けたことで、集団感染が起きたとみられている。

 現在、陽性反応が出た乗組員は2週間をめどに隔離されている。24人が病院に搬送され、1人が集中治療を受けているという。ただ、感染ルートは分かっておらず、検証作業を進める一方、船内の消毒も行っている。乗組員の家族の間からは迅速な対応を軍が取らなかったとして批判の声が上がっている。

(パリ 安倍雅信)