フランスで3人感染、新型肺炎の感染が欧州では初めて


 感染が広がる新型コロナウイルスの感染者がフランスのパリとボルドーでも3人確認された。24日夜、アニエス・ビュザン仏保健相が明らかにした。欧州での感染は初めて。3人のうち2人は中国への渡航歴があり、うち1人はフランスへの帰国前に武漢市を通過したことが確認されている。

ビュザン保健相

24日、パリで記者会見するフランスのビュザン保健相(AFP時事)

 感染者のうち1人は48歳の男性で、中国の武漢から22日にフランスに帰国して23日に症状が出たため入院し、翌日感染が確認された。命に別条はなく、仏南西部ボルドーの病院で隔離されている。男性が帰国後接触したとされる10人前後に対して保健省は連絡を取っているが全員の確認は取れていないという。

 当局は、残る2人の感染者は近親者同士で、パリの病院に入院中だが、詳しいことは確認中としている。

 ビュザン保健相は、3人の行動履歴を確認することを急いでいると説明。中国からの帰国ルートの閉鎖は非現実的だとの認識を示した。フランスは欧州最大規模の中国人旅行客が来ており、60万から70万人の在仏の華僑もいるため、春節の両国間の移動は例年盛んだ。

 武漢には仏自動車大手ルノー、プジョー、シトロエンなどを傘下に持つ仏グループPSAが進出しており、約500人のフランス人駐在員の他、医師や一般市民も滞在しており、フランス政府は彼らの脱出の検討に入っている。

(パリ 安倍雅信)