仏大統領選で右派ルペン氏が立候補表明


マクロン氏と再度対決か

 フランスの右派政党・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン党首が16日、2022年に予定される次期大統領選に出馬する意向を表明した。ルペン党首は報道関係者との新年互礼会で、21年の党大会で承認されることが前提としながら「熟慮した上で決意した」と述べた。

ルペン党首

国民連合のルペン党首(AFP時事)

 立候補を表明する時期としては早いが、時間をかけて支持層を広げる狙いがある。ルペン氏は17年の前回大統領選で決選投票に進んだが、極右大統領阻止の機運が高まり、消去法でマクロン現大統領が選ばれたといわれている。

 今回は過去の過激な極右のイメージをどこまで払拭(ふっしょく)できるかが大きな課題。そのためにもRNが政権を担える政党だというイメージの定着に時間をかけるとみられている。

 フランス政界はマクロン政権発足で既存政党が崩壊し、大規模な政界再編で中道の共和国前進(REM)が議会多数派を占めている。だが、年金改革をはじめ、多くの政策が行き詰まりを見せており、政界には新たな動きもある。ルペン氏は3度目の挑戦で大統領選を勝ち取る意気込みだ。次回も決選投票でマクロン氏と一騎打ちになるのでは、との予想も出ている。