熱海土石流の発生から1週間、19人が行方不明


自衛隊など1700人態勢で懸命の捜索、長期化の懸念も

熱海土石流の発生から1週間、19人が行方不明

土石流の発生現場で行方不明者の捜索を行う自衛隊員ら=10日午後、静岡県熱海市(時事)

 静岡県熱海市伊豆山地区で起きた土石流災害は10日、発生から1週間となった。これまでに9人の死亡が確認され、19人の行方が分からないままとなっている。この日も朝から警察や消防、自衛隊が約1700人態勢で懸命の捜索を続けたが、現場は斜面が急で道幅が狭いこともあって活動は難航しており、長期化が懸念されている。

 10日は新たに、身元が分からなかった遺体が安否不明だった太田洋子さん(72)と確認された。県は依然連絡が取れない19人について、「土石流で被災した可能性が極めて高い」と判断。市と協議の上、今後は行方不明者とすることを決めた。

 県災害対策本部によると、土石流で131棟(128世帯)が被害を受けた。約570人が市内のホテル2カ所に避難し、ライフラインの復旧も遅れている。