井上尚弥、ボディーを狙い3回KOで格下を圧倒
冷静に狙いを切り替え、統一戦のライバル2人に実力示す
井上尚は格下を問題にせず、ファン、そして主要4団体統一戦が期待されるライバルに圧倒的な実力を改めて見せつけた。
本場ラスベガスの観衆の前で試合をするのは初めてだったが、いつものように冷静。距離を取って戦う相手に対し、「顔でのKOには時間がかかると思ったので、ボディー狙いに切り替えた」。
2回はガードの上からワンツーを打ち込んだ後に左ボディーブロー。ダスマリナスは脇腹を押さえてマットに膝をついた。3回はたたき付けるような左。苦悶(くもん)の表情を浮かべてダウンした相手が立ち上がると、脇腹にもう一発、強烈な左をたたき込んで倒し、試合を終わらせた。
リングサイドには「ライバル」と認めるWBC王者のドネアと、WBO王者のカシメロの姿があった。今回は井上尚が勝って当然とみられており、周囲の関心は試合前から統一戦へと向けられていた。本人もリング下の2人を意識していたそうで、「今回の試合のモチベーションは、その2人に対してのアピール」と率直に言った。
ドネアとカシメロは、8月に統一戦を行うことを発表。最終的な標的を井上尚としていることをそろって明言した。4本のベルトを懸けたビッグマッチは、遠くないうちに実現しそうだ。(ラスベガス時事)