京都大、研究者育成へ返済不要の奨学金制度創設
「夢を諦めないで」安藤忠雄氏、ニトリなど25億円を寄付
京都大は27日、経済的に困窮する学生を対象とした、返済不要の奨学金制度を創設すると発表した。建築家の安藤忠雄氏や家具・日用品大手ニトリホールディングスなどからの寄付金25億円を原資とし、次世代を担う研究者の育成に役立てる。
京大によると、安藤氏とニトリから受けた各10億円の寄付金などで25億円の基金をつくる。3、4年生に月5万円、大学院生に月10万円を支給。2022年4月から始め、10年間で約1200人を支援する計画という。
記者会見した安藤氏は「前から科学、技術、芸術へのサポートが少ないと思っていた。生きている限り支援をしていきたい」と強調。ニトリの似鳥昭雄会長は「学長から博士になる人が減少しているので、援助してくれないかと話があった。社会貢献の一つとしてやらせてもらった」と話した。京大の湊長博学長は「夢を諦めないで頑張り続けられるように、そっと背中を押してあげるような奨学機能を作りたいとの話があり、基金の設立に至った」と述べた。